卵は完全栄養食?──結論は「ほぼ完全」

 

 

卵は「アミノ酸スコア100」の高品質たんぱく源ですが、ビタミンCと食物繊維が不足します。
この記事では不足栄養素の補い方と、完全栄養食に近づける食べ合わせを解説します。 
日本人の食卓には欠かせない卵料理
日本人の食卓には欠かせない卵料理

この記事は栄養素の真実食べ合わせのコツを端的に解説します。

1. 卵が「ほぼ完全栄養食」と言われる5つの理由

  • アミノ酸スコア100:必須アミノ酸9種が理想比率で含有。
  • 良質な脂質:レシチンやDHAが細胞膜や脳機能をサポート。
  • ビタミンB12・Dが豊富:不足しがちなビタミンを効率補給。
  • ミネラルバランス:鉄・亜鉛・セレンが摂りやすい。
  • 調理の汎用性:ゆで卵・目玉焼きなど時短で栄養密度最大化。

ポイント:100 kcalあたりの栄養密度は赤身肉や魚を上回る研究も。

2. 卵だけでは補えない栄養素

不足しがち 主な働き 代表食材
ビタミンC 抗酸化・鉄吸収 パプリカ/ブロッコリー/イチゴ
食物繊維 腸内環境改善 玄米/オーツ麦/きのこ
炭水化物 エネルギー源 ご飯/全粒粉パン/さつまいも
カリウム 血圧調整 バナナ/ほうれん草/海藻

※ビタミンC・食物繊維はゼロ、炭水化物は微量しか含まれません。

朝ごはんの定番卵かけご飯”    width=
朝ごはんの定番卵かけご飯

3. 卵を“真の完全栄養食”に近づける食べ合わせ

朝食例

  • 全粒粉トースト+目玉焼き+キウイ
  • オートミール+半熟卵+ベリー類

昼食例

  • 玄米チャーハン(卵・野菜・きのこたっぷり)
  • サラダボウル(ゆで卵・雑穀・アボカド・海藻)

間食

  • 卵焼きサンド+ミニトマト
  • 茹で卵+ナッツ少々

コツ:ビタミンC豊富な野菜・果物を同皿かデザートに。水溶性食物繊維を主食に加えると血糖値急上昇を抑制。

4. 1日何個まで?最新エビデンス

  • 健康成人:最大2〜3個/日でも血中コレステロールに影響なし
  • 高LDL・糖尿病など既往症がある方:医師と相談の上1個/日が目安
  • 総エネルギーと飽和脂肪酸バランスを整える方がリスク低減に直結
黄身の鮮やかな色に食欲がそそられる
黄身の鮮やかな色に食欲がそそられる

5. よくあるQ&A

Q 生卵と加熱卵、どちらが栄養価が高い?
ほぼ同等ですが、ビオチン欠乏を防ぐなら加熱調理が安心。
Q 卵白だけ・卵黄だけを食べても良い?
目的次第。減量中に脂質を抑えたいなら卵白中心、ビタミンD補給なら卵黄必須。
Q 平飼い卵は栄養が違う?
飼料や環境でビタミンEやオメガ3が増える例あり。ただしブランドにより差が大きい。

6. まとめ|卵 完全栄養食で検索するあなたへ

  • 卵は「ほぼ完全」な栄養密度を誇るスーパーフード。
  • 不足分(ビタミンC・食物繊維・炭水化物)を補えば完全栄養食に近づく。
  • 1日2個前後+野菜&全粒穀物の組み合わせが最適解。
素ヱコ農園代表 松本啓

この記事を書いた人

松本啓(まつもとさとし)
素ヱコ農園 代表 / 養鶏家

1996年生まれ。
80歳を超えた祖母と共に循環型農業を実現したいと、大企業の内定を辞退。
海と山に囲まれた佐賀県伊万里市黒川町でゼロから平飼い養鶏をスタート。
餌と飼育法に徹底的にこだわった卵は、現在ミシュラン三つ星店でも採用される
“超人気の卵”へと成長。
著者と話をする⇩

著者と話をする
ブログに戻る